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  • 2023.10.11 Wednesday
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めしや巴李古、10月下旬で閉店します 〜飲食店起業する方へ、これじゃダメだよって失敗談
閉店します。

現在お借りしている店舗物件を、
10月末日をもって退去する事になりました。

という事で、「めしや巴李古(ぱりこ)」は
10月下旬で閉店いたします。

療養休業のまま閉店、というのは寂しいので
最後にどこかの水〜土曜で営業して、
ちゃんとお別れを言ってから閉店したいと思っています。
(個人的には12〜15日もしくは19〜22日を考えている)

が、今の状態ではまだ日程が決められないので、
その告知はまた後日させて下さい。

* * * * * *

さてここからは、
めしや巴李古が閉店に至るまでの話とともに、

これから飲食店起業をする方に向けて
「こんなやり方してると失敗しますよ」
という話を書いていこうと思います。
 
* * * * *

〜本題に行く前に、余談〜

ちなみに、9月上旬(体調を崩して大幅に休む前)の時点で
「今年いっぱい(12月31日)で店を閉めよう」
というのは考えていました。

まあ、その前から薄々
「そんなに長くは続かない」と思っていましたが、
明確に閉店日を決めたのはその時でした。

何故12月31日かというと、ドラマの「深夜食堂」って
シリーズごとの最終回が「大晦日の話」なんですよね。
(全部そうだった気がしますが、記憶違いでしたらすみません)

大好きな「深夜食堂」の最終回のように、
自分も「大晦日に店を終える事ができたら」と思っていました。

「今年も終わるね、店も終わるね、お疲れ様」
と言ってもらえたらいいな。
「新年明けましておめでとう」の時間まで営業して、
明るく店を閉店したいな。
なんて考えていました。

だけど、「閉店しよう」と決めた途端、
心身ともにガラガラとバランスが崩れてしまいました。

今まで「意地」と「気合」だけで
店を続けていた事に気付きました。

なので、大きく体調を崩して、
その勢いだけで閉店を決めた訳ではない、という事は
分かっていただけたらいいな、と思っています。

それでは、本題へどうぞ。


* * * * *


●30代前半で飲食店起業した女の失敗談●


【1】うまい話に乗せられすぎ

とにかくこのお店を開店するにあたって、
数々の「うまい話」がありました。

細かい事情を書いてゴチャゴチャ言われるのも嫌なので
「うまい話」についての詳細は一切書きませんが、

わたしが今回のことで学んだことは

*後から「えっ?こう言ってたじゃん」
 という事を平気で覆される

*口頭での話は基本的に無かった事にされる

*少しでもこちらに落ち度があると、
 それを理由にどしどし強気に出られる

*大人の大多数は自分の利益のために動いている

*とにかく「うまい話」はこの世に無い

という事です。


【2】料理の他に好きな事があると続かない

飲食店起業にあたってわたしが一番ダメだったのは

「絵(と漫画)が一番好き」

だった事だな、と思います。

そもそも「深夜食堂(ドラマ)」が好きで
『老後にあんなお店をのんびりやってみた〜い』
という冗談半分の気持ちがあり、

そこにうまい話が乗ってきたので実現したのですが、

わたしねえ、絵が好きだったんですよ!

料理が一番好きじゃなかったんですよ!


わたしはそもそも、飲食店はそこそこの労力で続けて、
飲食店の稼ぎで心に余裕を作り、
残った時間を絵や創作に費やしたいなと考えていました。

甘い甘い! 激甘だよ!(フリ◯リ)

「飲食店のオーナー」になるならまだしも、
自分が「調理・接客・会計(事務経理)」をした上で
他の創作活動とか 無理 です。

最近のブログをご覧の方はご存知だと思いますが、
まあ結果は、

病院通い&病院行っても原因不明 or なっかなか治らない

ですよね。

……といっても、
多分「飲食店で起業しよう!」という方の大半は
「料理が好きでやる人」が多いと思うので、
この心配はほとんどの方がないと思いますが。

ただ…もう少し突っ込んだ話をすると、
個人的に
「長く続く飲食店」というのは、
「料理が好き」な店主よりも

「人が好き」「おしゃべりが好き」

な店主の方が多い気がします。

「料理がとにかく好きなんだ」という方は
自分がオーナーになるより、
いいオーナーに雇われるのが
一番良いんじゃないか…という気が…。

(わたしは料理が好きな訳じゃないので、
 オーナーとか雇われとか関係なく
 飲食業界自体から退きますけども)


【3】飲食じゃ儲からないという事を分かってなかった

飲食業界の方と話をしてて気づいたのは、

大半の方は
「飲食じゃ儲からない事をしっかり分かっている」
ということでした。

飛び抜けて人望がある方とか、
企画力・発信力などがある方などは別として、
ふつうに個人で店を構えて営業するだけでは
めちゃくちゃ儲けることは難しいと思います。

生活が出来るほどの稼ぎがあればいい、
毎日仕事があればいい、
飲食だけに専念できる、

という方は飲食起業やっていいと思うんですけど

わたしはそもそもマイナスからの出発で、

「マイナスを脱却したい!
以前より少しでも儲けたい!」

という気持ちでやってたので、
この、ぜんぜん儲からなさに、
心が折れてしまいました。

いや、新規のお客様も増えていたし、
話題にもなりつつあったようだし、
これから、って時ではあったと思います。

わたしは、その「これから」って時で既に、
疲労困憊しておりました。

「こんなにクタクタの状態で
やっと家賃が払える程度の儲けしかないのに、
本当に収入を得ようと思ったら、
今の2倍か3倍お客さんが増えて、
今の2倍か3倍疲れなくてはいけない。」

という気持ちが、
日々わたくしの心を蝕んでいったように思います。

そこに「それでも料理が好き!」
という気持ちがあれば良かったのですが、

絵が……好きなんですよね……。(ちーん)

わたしのやり方でも、
ちゃんとまいにち昼夜営業して、
飲食店だけに専念すれば
もう少し儲けがあったかもしれませんが、
(まあ、それでも微々たるプラスだと思いますけど)

絵が描きたかったのです。


* * * * *

このブログの読者のほとんどは、
「わたしの店に来た事のない方」だと思うのと、

ブログ読者が増えますようにという願いを込めて
まず「目を引きやすい、悪い話」を
ひたすらに書いてきましたが、

もちろん、飲食店営業をしていて良い事もありました。
細かく書くと感情が溢れて膨大な量になりますので、
箇条書きにしたいと思います。


・とにかくあらゆる事に対する
「経験値」がめちゃくちゃ上がった

・とにかく沢山の「出会い」があった。
 いろんな業種の方、いろんな性格の方、
 いろんな土地の方と出会えた。

・「ネコトバ。」(や、ネット上だけのわたし)の
 ファンだった方とも直に接することができた。

・料理の腕は自他共に認めるほどとにかく上がった。
 なにしろ魚が簡単にさばけるようになった。

・「めしやのおかみ兼イラストレーター」
 という肩書きのインパクトが良かった。

・「人を頼ること」
 「自由に気楽に生きてもいいこと」を学んだ。


やーーーーーーなんかもっといっぱいあるんですが
あんまり書いてると泣いちゃいそうだからやめますね!

嫌なことや辛いことも沢山あったけど、
楽しかったことや嬉しかったことも沢山あります!

「ここの料理を食べると幸せ」
というお言葉を、いろんな方にいただきました。

わたしなんか、どっかで料理の修業をした訳でもない、
ただの素人だったのに。

だけど、店をやる前、
友人たちに料理をふるまったりしている頃から、
「おいしい、で人を幸せにできたらいいな」
という気持ちはありました。


そうそう、わたしが
「店を辞めてもいい」と思った理由は、
最後にもうひとつあります。


もう、やりたかった事が叶ってしまったのです。

うちの店で、
深夜食堂みたいな光景を何度か見ました。

もともと知り合いではあったけども、
うちの店をきっかけに、結婚したカップルがいました。

知らない人同士がワイワイ話して、
大盛り上がりしたりしました。

ドラマ版のオダギリジョー(初期)みたいに、
ワイワイしてるのを静かに
聞いている方もいたけども。笑

メニューに載ってないものを、
たくさん頼まれるようになりました。
そしてそれを「できますよ」って作れるメニューが、
かなり増えました。


「深夜食堂みたいな店」に、なれてしまったのです。
うちの「めしや」は。


そして上述したように、
「おいしい、で人を幸せにしたい」
という気持ちも、叶ってしまいました。


「人は、ひとつのあることに満足すると、
もうそれ以上そのことが続けられなくなる」
というのを、聞いた事があります。

ああ、わたしは、
「めしや」に満足してしまったんだな、と思いました。
わずか1年半で。

これはお客様のお陰です。
本当にありがとうございます。

良いお客さんが増えたお陰で
満足して、店を閉める事になってしまった、というのは
お客様からすれば皮肉な結果のようにも思えますが…。


なんで「ずっと絵が描きたい」かって、
ひとつも満足できてないからなんですよ。
そして、永遠に満足しないんだろうなと思います。
「好きだから描いてる」は半分くらいで、
「満足できないから描いてる」がもう半分くらいでしょうか。

「満足したから辞めるめしやのおかみ」
「満足しないから続けるイラストレーター」
一体どちらが幸せなのか?
哲学みたいな話ですね。

* * * * *

あ、お客様(常連さん)からお借りした本や
いただいたお仕事などについては、
ちゃんと気にしています。
(お仕事関係は個別にご連絡すると思います)

お店で直接お渡しできなければ、
郵送などを考えていますので、ご心配なく!


* * * * *

最後に。

心身ともにグズグズになって
どうしようもない状態のわたしに
寄り添ってくれたパートナーにお礼を言います。

身近な人たちに
「最初から店をやるのは無理があった」
「あんたが精神的にも肉体的にも弱いからいけない」
「もっと早く辞めるべき」
などと言われる中で


「ねんちゃんは本当にずっと頑張ってた。
ものすごく頑張ってたよ。」

と言ってくれたのは、パートナーだけでした。

彼はわたしの機嫌を取るためにとか、
わたしに好かれようと思って
そういう事を言わないんですね。

「ただの個人的な感想」なんです。
彼の「頑張ってたね」は。

それがものすごく嬉しかったのでした。


そのことにお礼を言うと、

「僕はそういう事を言いやすい立場にいるだけで、
そう思っている人は他にも沢山いると思う」

と言われましたけども…。

そうだといいな(^v^;


彼とこれからも一緒に
いられたらいいなあと考えるにあたって
「今の生活のままではいけない」
と思ったことも、
少し閉店に関与していますが、

彼が支えてくれなければ、
きっともっと早くに店は閉まっていました。
ありがとうございます。(このブログ読まないけども。)


これからも一緒にいるのかそうではなくなるのか
どうなることかは分かりませんが
(わたしは若い女子とか売れてる歌手とかではないので
 永遠に一緒にいるとは言いません!)

今後の動向は
【エッセイ漫画・おじさんとねんちゃん。】で!
(宣伝)

* * * * *

昨日の夜は、この文章を考えていて
なっかなか眠りに就けませんでしたが、
少し、心が軽くなった気がします。

本当は昨日行った「大自然探訪ツアー(仮)」の
話をじっくり書こうかと思っていたのですが…

そんなことより、
もう閉店の旨を伝えてしまった方がいいよ、
と思ったので。

中には

「そんな芽も出なさそうな
イラストなんかに専念するより
めしやで料理を作ってた方が絶対いいよ!」

って思う方もいらっしゃるかもしれませんけど(笑)

わたしはこれから、
才能がないって言い訳したり
いろんなことに逃げたりせず、
もう一度、「ちゃんと」イラストレーターを目指します!

自分は本当にポンコツのクズですけども、
それで人生終わるのは、やっぱり悔しいから!
ポンコツでもちゃんとやれる! って証明したい。

というわけで、最後の営業日は
また後日ブログやSNS告知いたします。
ごきげんよう、さようなら。

お会いできるなら、また今度。
 

* * * * *

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