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デザイナー&クライアント必読!「なるほどデザイン」筒井美希 著
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フリーランスイラストレーター&デザイナーとして仕事を請け負い始めて、6年になります。
しかし、一向に自分の“デザイナー”としての自信がつかない。

デザイン書をたくさん読んで、知識をつけるべきかな〜と悩んでいた時…
広島旅行の途中で、この「なるほどデザイン」を見つけました。

いざページをめくってみたら、「な、なるほど〜!」の嵐。
そして読み終わって芽生えたのは、

「もっとデザインがやりたい!」というワクワクした意欲。
「わたしは自分の事をデザイナーと名乗ってもいいんだ!」という自信。

そして「もっとこの本を必要としている人に読んでもらいたい!」という気持ちでした。

いまいち自信の持てないデザイナーさんに、同じ気持ちを体験してもらいたい。
そして出来ればクライアントさんにも読んで欲しいな〜と思いつつ、この本をご紹介します。
 
 
●なぜデザイナーとしての自信がつけられないのか

「なぜ自分はデザイナーとしての自信がないのか?」
ということを考えたら、独学デザイナーだからという結論に行き着きました。

わたしは、学校でデザインの基礎を教わったとかいう事がないのです。
専門学校で入った学科は情報工学短大科だったし。

初めて就職した広告代理店は、入社して1ヶ月で離島(隠岐)の支社に異動になったし。
支社にはデザイナーの先輩など一人もいなかったので、この本に書いてある
「先輩デザイナーに教えてもらって…」みたいな経験はほぼ無いです。

(隠岐での経験は人間的に成長させてもらえたので、決して無駄ではありませんでしたが)

フリーランスになってから2年弱ほど求人広告の外注制作をやっていた事もあります。
しかしやはり、デザイナーさんから直に教えを受ける事はありませんでした。
基本デザインやIllustratorの操作でわからない事があったら、すべてGoogle検索。

なので敢えて師匠を挙げるとするなら、“ネット上に沢山存在している先輩デザイナーの方々”なのです。

しかし、Google検索で教わるのは基本的に「技術」です。
だからわたしはIllustratorを扱う事についてはある程度自信がついたけれど、
いつまで経っても“デザイン力そのもの”の自信が伸びなかったのでした。


●独学デザイナーはこれを読めばデザイン力と自信がつく

この本はまず「デザイン×編集」という項目からスタートします。
他のデザイナーさんはどうか分かりませんが、少なくとも自分は“編集の知識”が全くありませんでした。
別に必要ないと思っていたからです。

しかしこの本を読んで今思うのは、デザイナーの基礎能力に編集知識/意識は必要だなという事。
編集の意識というのは、大ざっぱに言うと
「誰に、何を、どうやって伝えたいか」という事です。

それを考えないでざっくりデザインしても、だめなんですねえ。
今まで野生の勘だけでデザインをしてきたので、自分の過去作品(デザイン)が恥ずかしくなってきました。

けれども、“編集の意識”を知ったと言うだけで、がぜん自信が湧いてきます。
「この能力を手に入れた今、早く実戦で使ってみたいぞォォッ!」
という、バトル漫画のキャラクターのような心持ちになってきます。

この後に続く「デザイナー7つ道具」も自信をつけるにはもちろんいい内容なのですが、
個人的には「デザイン×編集」がいちばん基礎学力(デザイン力)に当たると思いました。


●デザイナーへ依頼の仕方が判らないクライアントも読んだ方がいい

デザイン書なので当然このブックレビューもデザイナー向けに書いていますが、わたしはこの本
“デザイナーへ依頼の仕方が判らないクライアント”も読んで欲しいな〜と思いました。

なぜかって、依頼の仕方が判らないクライアントが多数存在するからです。
なんとなくフワッとしたイメージを伝えたら、あとはデザイナーが素敵なものを作ってくれる…
と思い込んでいるクライアントは世の中に沢山存在します。

そういうクライアントさんに一言申し上げたいのは、
そんな魔法使いみたいなデザイナーはいないということです。

クライアントの意志がフワッとしていたら、フワッとしたデザインになる場合がほとんどです。
逆に「あれとこれとそれとこれ、全部目立たせて!」
っていう、熱血漫画の主人公みたいな気持ちでもダメなのですが。

クライアントというのは基本的に、頭の中で図柄を想像できない人が多いものです。
それは脳の構造の問題だろうし、
そういう人の意志を代弁するためにデザイナーが存在するので、仕方ないっちゃあ仕方ないのですが…

「誰に伝えたいのか」「何を一番伝えたいのか」「素材は何を使うのか」
…などなどをまったく考えないのもどうかと思うのですね。

フワッとした意志や仕様書でデザインを頼むクライアントは、
料理の写真を1枚も撮らずに
「うちの店にあるメニューの美味しさ・見た目の美しさを伝えるデザインをしてくれ」
って頼んでくるレストランの店主、みたいなものです。

(※実際にこういう人がいた訳ではありません。あくまでたとえ話ね。)

この本を読むと、デザインをする上でクライアントは何を用意するべきか、が見えてくる気がします。

逆にフワッとしたイメージだけを伝えられ、
デザインの修正ばかりがかさみ苦しんでいるデザイナーさんは、この本を元に
「何が必要なのか」
をクライアントに尋ねるのもいいかも知れませんね。

「これ文章だけだと分かりにくいので、図で表現しませんか?」
などの提案もできそうです。


●駆け出しデザイナーも経験を積んだデザイナーも面白く読める

この「なるほどデザイン」、
駆け出しのデザイナーさんが基礎デザイン力をつけるのにめちゃくちゃ良い本だと思うのですが、
個人的には経験を積んだデザイナーも面白く読めるのでは? と思います。

わたしはほぼ独学デザイナーなので、自分のデザインにおいて
「こんな所まで気にしなくていいのか…?」
「こんな細かい部分を作業している時間を削るべきか…?」
という不安を常に持っていました。

しかし本書では、わたしの気にしている部分をはるかに凌駕して
“細部にわたるデザイン”をしていたので、

「わたしは間違ってなかったんだ!」
「そうだよね〜! そこ気になるよね〜!」
という安堵感・自分は間違ってなかったという自信がつきました。

ちゃんとデザインについて基礎をしっかり勉強している方は
「ハン! そのくらい知ってるよ」となるかも知れませんが…。

あと「とにかく今すぐ使えるデザインパターンを知りたいんだよ!」
ってデザイナーさんには全然おすすめできません。
この本は“自分でデザインを考え出すための感情を動かす本”だと思うので。

わたしは“ここまでは教えたよ、あとは自分で考えるんだ”っていう本が好きなのです。
以前ご紹介した【仕事は楽しいかね?】という本もそうでしたね。


●デザイン=楽しいという意識が出てくる

この本の副題は
「目で見て楽しむデザインの本。」
なのですが、まさにその通りだなと思います。
実際のデザイン例や写真、図柄、イラストなどとにかくページ構成がいい意味で派手なんですね。

なのでそれを眺めているだけで
「ハッハ〜ァ、なるほどぉ〜」という声が漏れてくるし、心がウキウキしてくるのです。

“デザイン”というのはそもそも、
内容により興味を持ってもらうため・内容を深く理解してもらうために行うものなので、
「デザインを教える本なのに、退屈なデザインで読みたくなくなる」
っていうのはもう全然ダメなわけですよ。
お前自身のデザインがまずダメじゃん! っていう。

昔読んだAdobe Illustratorの教本は、
クッソ退屈で読む気も無くなったなっていうのを思い出しました。
(最近はデザイン的な教本も出ているかも知れませんね)

だからその点で、この本はすごいのです。
“デザインはこういうものだよ、デザインって楽しいよ、というのを伝えるためのデザイン”
が本自体で既になされている。

デザインって苦しいよ〜、なんでデザイナーになっちゃったんだろ…
というデザイナーさんにも楽しさを思い出してもらえる本になるといいな、と思います。


●表紙から溢れ出す“なるほど感”とイラストレーターの重要性

巻末の「おわりに」で
“表紙になんとも「なるほど」なイラストを描いてくださったNoritakeさま”
という記述があるのですが、これ本当にそうだと思うんですね。

本の陳列方法のひとつとして「面出し(表紙を見せて陳列する)」というものがあります。
まずわたしがこの本を気になった理由は、面出しで店頭に陳列されていたからなのです。

「なるほどデザイン」というシンプルなタイトルもさることながら、表紙イラストがいい。
すごい“なるほど感”が溢れている上に、デザイン的なイラストじゃないですか。

わたしはデザイナーの前にイラストレーターであるので、
「イラストってこういう意味で重要なんだ!」と初めて思いました。
(それも恥ずかしい話)

これが別のイラストだったら、わたしはこの本を手に取らなかったかもしれないのです。

何となく見栄えを良くするためにイラストは利用されていると思っていましたが、
“この本(作品)の内容を表現するには、このイラストでなければいけない”
という事があるんだな、と思い直しました。

わたしもそういうイラストを描ける人を目指したいと思います。


●借りるよりも手元に置いて何かの折に読みたいデザイン書

ところで昨日いつも行っている図書館に行きましたら、この本が棚に並んでいるのを見つけました。

「タダで借りれたんか〜い!」と一瞬思いましたが…
この本はやはり買うべき本だった、と読み終わって思います。

デザインに行き詰まったり苦しくなったりした時に、ふと読んで
「そういう手法があった!」
「やっぱデザインって楽しいな〜」
ってことを思い出すための本、だと思うのですね。

といってもあくまで自分にとっての価値なので、
「とりあえず基礎学力(デザイン力)をつけたい」だけなら、図書館でも良いと思いますけれども。

わたしはこの本を買ってから読むまでに、少し時間がかかってしまったので…
期限がない方法で手に取ることができて、とても良かったと思っています。

ごきげんよう。さようなら。

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