「個展やイベント出店寺は、電話番号の載っていない名刺を置いた方がいいですよ」
そんなアドバイスをいただき、電話番号をのせないVer.の名刺を作成しました。
前と同じデザインではつまらないので、デザインも新調しました。
で、横デザインと縦デザインどちらがいいか少し悩んでたので、入稿前にSNSに投稿したんですね。
とはいうものの自分的には“縦デザイン”寄りだったので、
「どっちがいいでしょうか?」みたいなことは特に書きませんでした。
そしたらFacebookでは、縦とか横とか以前に、“キャッチコピー”に食いついた方が多かったのです。
わたしは正直「おっ、狙い通り(というか、想像以上)じゃん!」と喜びました。
フリーランスとキャッチコピーは、「おっ!」とか「んっ?」とか思わせてナンボです。
* * * * *
SNSに掲載した画像はこちらです。
冒頭で言ったキャッチコピーとは
「あなたが一人で抱えると、何十時間もかかる仕事を代行します。」
のことですね。
そもそも名刺にキャッチコピーが必要なのかというご意見もいただいたのですが、
通常、企業の名刺にはキャッチコピーなど必要ありません。
(入れている会社も存在します)
なぜなら、「企業名(あるいは店舗名)」そのものが名刺の顔になるからです。
有名な会社であれば尚更ですね。
「〇〇さん」ではなく、「〇〇株式会社の〇〇さん」であることが重要なのです。
しかし、フリーランスはどうでしょう。
よっぽどテレビに出たりとかして活躍している人でなければ、
「名前」にしても「屋号」にしても“誰も知らない”ことがほとんどです。
名前や屋号をただアピールしても、「あっそうなんですか〜へえ〜」で終わりです。
わたしにとって「名刺」は通常顔を合わせて渡すものなので、
今回デザインをリメイクするにあたってまず重要視したのは
・対面して渡した時に“会話が広がるようなもの”であること
そして次に、
・「んっ?」と気になるもの(記憶にひっかかるもの)であること
の2点でした。
* * * * *
最初に思いついたキャッチコピーは、
「あなたが一人でやると何時間もかかる仕事を代行します。」
でした。
でもこれ、ちょっとバカにしてるっぽいな〜と思ったんですよ。
なので、
“そんなに一人で抱えないで、助けを呼んで。人を頼ってもいいんですよ”
という気持ちを込めて「抱えると」に変えました。
これはわたし自身が以前、劇的に人を頼れない人間だったので、
かつての自分のような人に届いたらいいな〜という想いがあります。
次に、「何十時間」に変えたのはなぜかというと。
個人的にイラストレーターって、
「絵描くの得意なんでしょ、ちょっと描いてよ」
っていう感覚で頼まれる確率が非常に高い稼業だと思うんですね。
だけどイラストレーターって、
“簡単に描けるようになるまで”に莫大な時間と経費を費やしてる訳です。
わたしの場合、5歳くらいから描き始めているはずなので(もっと前かも)、
わたしが「今描いているイラスト」を描けるようになるまでに少なくとも29年かかっている訳です。
(…っていう話は
前にこの記事でも書きましたが。)
なので正直なところは、
「あなたが29年かかって描けるようになるかも知れない絵の仕事を、代行します」
という気持ちです。
ライティング業務もそうですね。
わたしは中学校から読書が好きで、いろいろな本を読んできました。
で、当ブログは13年続いています。(たまに書かなかった時期もありますが)
そういった経験の積み重ねで、わたしは今「文章を書ける人」になっていると思います。
なのでライター業も
「あなたが20年かかって書けるようになるかも知れない文章の仕事を、代行します」
という気持ちです。
なんですけど、
「あなたが自分でやろうとすると何十年もかかる仕事を代行します。」
って、なんかやらしいじゃないですか?笑
さらに名刺を見る方の中には、
“本当は自分でもできるけど、手が足りないので、やむなく人の力を借りたい”
という方もいるんじゃないか、と思いました。
ということで、
“もうまったく自分ではできない人”
“本当は自分でやりたいけどできないから人の手を借りたい人”
の所要時間を平均した結果、
「何十時間」
にしました。
“もうまったく自分ではできない人”は
時間単位じゃなくて年単位だと思うので、だいぶ少なく見積もった方です。
いや本当に、「ちゃちゃっとイラレでデザインしてよ」って感覚で依頼される方には、
「月額2,180円でIllustrator CCを購入して、ご自分でデザインされたらどうですか?」
って常々思っているんですよ。笑
昔はイラレの初期投資って10万円〜だったのにねえ。
今じゃ月額2,180円ですよ! 安〜い!
(わたしはCS5で困っていないので、まだCCに移行していませんが…)
わたしがイラレを本格的に構い始めたのって確か23歳の時なので、
10年くらいやればすぐデザイナーレベルになれるんじゃないですか?
「チャチャっとやって」っておっしゃる方にはぜひCCのご購入をオススメしたいです(^^)
* * * * *
うっかり“チャチャっとやって系クライアント”への怒りが爆発してしまいましたが、
まあとにかく、そういった自分の気持ちを反映させたかったのと、
「んっ?」と思ってもらいたかったがために、
このようなキャッチコピーをつけましたという話でした。
Facebookにて
「もっとこういう言い方に変えた方がいいのでは(仕事が来やすいのでは)」
というコメントをいただき、
「確かにな〜、人によっては『依頼したくない』って思うかもな〜」
と思いました。
と同時に、こうも思ったのです。
「ではわたしが最初から、もう少し柔らかい無難なキャッチコピーを書いていたら、
みなさんはコメントしましたか?」と。
コメントするのって、めんどくさくないですか?(気軽にされる方もいるとは思いますが)
“コメントさせることができた”って、すごいことだと思うんですよ。
大体は「いいね!」で終わりますもん。
そしてそのまま記憶の箸にも棒にも引っかからずに、流れていくのが通常です。
箸にも棒にも引っかからない柔らかいキャッチコピーで通用するのは、大企業だけだと思うんですね。
(というか、大企業ですら箸や棒に引っかかりたいキャッチコピーを作っているのに)
自営業者やフリーランスは、箸や棒に引っかかってナンボですよ。
「いいね!」で流されてたら仕事来ないですもん。
もちろんコメントをしてくださった方々が
「こんな風に書いたら、仕事が減るのでは? 大丈夫?」
と危惧してくださったことに関しては、すごくありがたいな〜と思います。
確かにわたしも、
「何だこの言い方は、生意気な! こんな奴に仕事なんか頼みたくない!」
って思う方も当然現れるだろうな〜ってことは考えました。
が、そういう方からのご依頼はわたしも受けたくないので、オールオッケーかな〜と。
依頼したくないと依頼されたくないのWin-Winの関係です。
誰も損しません。世界は平和。
とはいえ仕事がまったくなくなっても困るので、
「あっダメだったわ!」と思ったらあっさりこのキャッチコピーは破棄すると思います。笑
けれども何事もやってみなければ分かりませんので、やってみました。
もしもわたしの仕事が激減して路頭に迷い始めたら、
「ほら〜、言った通りじゃ〜ん」
って笑ってください…。笑
* * * * *
わたしは依頼していただくこともお金を支払っていただくことも有難いことだと思っていますが、
「依頼」と「報酬」をタテに偉そうにするのは何か間違っているだろ、という価値観です。
クライアントはお金でクリエイターを助けて、
クリエイターは技術でクライアントを助けているのではないのですか?
互助の関係であるはずなのに、一方的に偉そうにするクライアントが意味不明です。
(あとこれまでの経験上、本当に偉い人や賢い人ほど偉そうにしないし低姿勢だったなという印象)
「こいつ面白いな〜」って思ってくださるクライアント様と出会いたいで〜す!!
よろしくお願いします!
ごきげんよう、さようなら。
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