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「かぐや姫の物語」を見て、女とは、幸せとは何かを考えた。
かぐや姫の物語

やっとこさ、高畑勲監督作品「かぐや姫の物語」を観ました。

ものすごく正直に言うと、視聴直後の感想は
「何故せっかくの休日に
こんな胸糞の悪い絶望的な映画を
観なければならないのだ」
でした。

しかし、時間が経って落ち着いてみると、
「あの表現をできる高畑監督は
ものすごい人だな」
と思いました。

なぜわたしがあの映画を
“絶望的な映画”だと思ったかというと、

周囲の望む女としての幸せを
受け入れられないものは
月へ帰る=死ぬ、しかない、
と思ったからです。

わたしは「月へ帰る」ということは「死ぬ」ことだ、と受け取りました。

(今後観る方のためになるべくネタバレは
しない方向でいきたいと思いますが、
そもそも竹取物語自体が壮絶にネタバレしてる物語だからなあ)
 
* * * * *

わたしがそもそも
「かぐや姫の物語」を観たいと思ったのは、
雨宮まみさんが書いたこの感想記事が
とても心に刺さったからです。

『かぐや姫の物語』の、女の物語/戦場のガールズ・ライフ

雨宮まみさんは、高畑勲監督と同じく、もうこの世にはいません。

わたしはよく知らなかったのだけど、
「こじらせ女子」という単語を
初めに作り出した人だとか、
自分のネガティブな部分を
ブログで曝け出していたから
死因を自殺だったんじゃないかと
疑われていたとか、
色々と逸話のある方のようです。

それはともかく、わたしは上のリンクの文章は
すごく素敵な文章だなと思いました。
うまく言えないけど、心に迫ってくるものがある。

だからわたしは、
高畑勲監督の作品が観たいというよりも、
この人にこんな文章を書かせた作品が観たい、
という理由で
「かぐや姫の物語」
を観ました。

で、めちゃくちゃ絶望的な気分になり、
この映画を観た後は
動けなくなってしまったので、
ベッドでずっと横たわって、
ただ自分の回復を待ちました。

少し回復して、夕食を食べ、
「そうだ、雨宮まみさんの文章をもう一度読もう」
と思い、かなり“戻ってきた”次第です。


「かぐや姫の物語」を観て、
ああ、わたしは
周囲から
『これがお前の幸せだ』
『お前のためを想って言っているんだ』
などと言われて
自分の望まないことを強要されることが
死ぬほど嫌いなんだな、ということに気付けました。

「好きなこと」に気付けるのと同じくらい、
「嫌いなこと」に気付けるのは大事なことです。
何が嫌いなのかをわからないと、
知らない間に心がどんどん死んでいくから。


わたしは雨宮さんのように
“この作品を見て、生きていてよかったと思った”
とは一切思えなかったけど、

少なくとも高畑監督は、
“女が、女としての幸せを押し売りされること”
を疑問視していて、
なんなら、
それは異常なことなんじゃないかと思っていたから、
あのような表現をされたのかな、と思ったら、
少し元気が出てきました。

ただ、そのメッセージを受け取った人が
あの映画を観た人の中でどのくらいいるのだろう、
と考えたらまだ絶望し始めたので、
もう考えるのをやめました。


「高貴な姫は人ではないのね。」

劇中のこの台詞は凄いなと思います。

高貴な姫は、
美しい女は、
幸せになるべき女は、
「人」であることを許されない。
「人」であることを奪われてしまう。

唐突に、ずいぶん前、親戚一同の集まりで
「せっかく器量が良いのだから、
早く良い人を見つけて結婚しないとね」
と誰かに言われたことを思い出しました。

器量が良くなければ、結婚しなくてもいいのか?
結婚をして出産をしなければ、
女は女としての幸せを得られないのか?
みんなの言う「女としての幸せ」を
受け入れられない女は、
もはや死ぬしかないのか?

これはずいぶん前からずっと考えていたことです。
せっかく忘れていたのに、
「かぐや姫の物語」のせいで急に思い出しました。
おいやめろ。どうしてくれるんだ。

終盤、
「お前の幸せのために」と言い続け、
良かれと思って
かぐや姫の幸せのために奔走していた翁が
「すまなかった」
と言うのがすごく心に残りました。

それは、
「お前のためを思って」
「これがお前の幸せなんだぞ」
と言い放って子どもの心を無視し続け、
最終的に自殺へ追い込んで、
子どもが死んでから
「自分が間違っていた、すまなかった」
と反省する親と一緒ではないか、と。

だからわたしは
「月へ帰る」というのは
「死ぬこと」だと思ったのです。

雨宮さんも「月へ帰る=自殺」と書かれていましたね。
(観ている最中はそんな文章があったことをすっかり忘れていましたが)


わたしはもう自殺をしたいとは思いませんが、
わたしが「女の幸せ」を強要されず
「人」でいるためには
もう「男になる」とか、
何か周囲が理解しづらい別次元へ行くくらいしか
手段がないのかしら、と思いました。

個人的に「月へ帰る」とは
「死ぬ」ことともうひとつ
「周囲の理解が及ばないほど別世界へ行く
(単純に言うと、周囲からキ◯ガイだと思われる)」
ということでもあるのかなあ、と考えています。

気が狂った女に対して
「お前の幸せは結婚をして出産をすることだ」
とは誰も言いませんからね。

わたしは竹取物語って
「なんか知らんけど
月から来たお姫様が
さんざん周囲を引っ掻き回して
結局、月へ帰る話」
くらいにしか思っていなかったのですが、

それをここまで心揺さぶる作品にするとは、
本当にものすごい、と思います。

ただものすごくダメージを受けるので
「もう一度観たいな〜!」
とはなりませんが…。

(あのアゴの長い御門も本当にキモいし、
現実にああいう男いるしな)

わたしはインタビューとかを読まないので
高畑監督があの映画を通して
本当は一体何を伝えたかったのか、
というのはわからないし
別にわからなくてもいいんじゃないか、
と思うのですが、

「あの作品を見て、わたしはこういう風に感じた」

ということは、誰かひとりにでも意味が伝われば幸いだなあ、と思います。

雨宮さんの感想文や、
わたしのこの感想文で
少しでも心の琴線がくすぐられた方は、
ぜひ一度観てみてください。

わたしのように
“周囲が押し付けてくる女の幸せ”
に反発してしまう系女性の方々は
多分ものすごく
視聴後に不愉快になると思いますが、

ここは竹取物語の世界ではないので、
あなたは月へ帰らなくても、
死ななくても、
キ◯ガイにならなくても大丈夫です。

生きていく術はいくらでもあります。


ごきげんよう、さようなら。





* * * * *

◆次回出店(出展)情報◆


真夏のデザインフェスタ2018

開催日:2018年8月4日(土)・5日(日)※両日参加
時間:11時〜19時
会場:東京ビッグサイト東4・5・6ホール
(〒135-0063 東京都江東区有明3丁目11−1)
出展名:「ぱりこ。+310E」ブースNo.A-12


企画展「猫食堂」
(※実際の食べ物は出てきません)

開催日:2018年8月31日(金)〜9月12日(水)※委託参加
会場:猫雑貨&猫ギャラリー 猫の額
〒166-0002 杉並区高円寺北3-5-17(最寄駅 JR高円寺)
Tel&Fax 03-5373-0987

営業時間:12:00〜20:00
定休日:木曜(祝日は営業)

* * * * *

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コメント
2018/07/09 10:36 PM posted by: あっきー
こんばんわ! 以前「どうしてねんちゃんっていうのですか?」と質問した者です。

私は器量がよくないので参考になるかわかりませんが、40才をちょっと過ぎると周りがパッタリ結婚の話をしなくなります。 そして45を過ぎると自分でも出産のことを諦めることができ、今はとても気分が楽です。

ともえさんのこの文章を読んで「そういえば30代の頃は同じように周りのプレッシャーがうざかったなー」と思い出しました。

そほど♪
2018/07/11 11:07 PM posted by: 巴(ともえ)
◎あっきーさん
コメントありがとうございます。
いやあ本当ですか。20代の頃は
「30代になれば楽になるはず!」と思っていたのですがまた壁にぶち当たり、
今は「40代になればもう少し楽になるはず!」と思っていますが
また壁にぶち当たるんじゃないかとヒヤヒヤしています。笑

不惑の40代になりたいですね。
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